用語の解釈について 
   
  Q:  グリース阻集器とは何ですか。
    A:  厨房及びその他の調理場からの排水に含まれる油脂分(グリース)や残さをバスケットと比重差による自然浮上や沈降によって、以降の排水管や下水道へ流出することを阻(はば)んで、バスケット内や槽内に集(あつ)める器(うつわ)です。
 グリースや残さの処理装置ではありませんので、集めたグリースや残さは定期的に除去して器内を清潔に保つことが重要です。
   
    Q:   認定品グリース阻集器とは何ですか。
    A:  (公社)空気調和・衛生工学会が制定した規格(SHASE-S217)に基づいて日本阻集器工業会が設置したグリース阻集器認定委員会が性能試験を試験所に依頼して実施し、審査をして合格認定となったグリース阻集器のことであり、本体に認定証票が貼付されています。
     
    Q:   浅形グリ ース阻集器(増打コンクリー ト埋設形グリ ース阻集器)について教えて下さい。
    A:  スラブ床を貫通させずにシンダーコンクリート(増し打ちコンクリート)内に納める目的で阻集器全体の高さを低く抑えたものを一般に浅形グリース阻集器と言っています。
 建築物の高層化と大形化、そして用途の多用化等に伴って建築工事の分業化が進むに連れ、 建設業者と店舗施工業者が別れて施工する場合があります。又、業種の異なる店舗が入れ替わる場合もあり、設計段階で店舗業種が判ればグリ ース阻集器も前もって設置施工できますが、そうでない場合も多く、更に設置する床には消防法令の規制(防火区画の床貫通)が適用される事があります。浅形グリ ース阻集器はこれ等の制約や規制に左右されず床を開口しないで設置できるため、近年、多く設置されるようになっています。
 浅形グリ ース阻集器の阻集性能は、従来から用いられている普通形グリ ース阻集器に比べて大変優れており、施工も簡単です。その反面、阻集器の容量が小さいため適正な容量が確保されておらず、かつ、バスケット容量も小さく満杯となり易く、容量不足となっている場合も多く見受けられます。また、許容を超えた流量を流した場合には流入口と阻集器水位面の高低差が少ないため、水位が流入口を超えて逆流が生じ、さらにトラップの流入口と阻集器底部との隙間が小さいことで阻集されているグリースや堆積残さの流出が生じやすい状況が生まれます。そのため、実態調査において流入水が側溝から溢れ出たり、グリースや堆積残さが阻集器内に全く阻集されていない阻集器が確認されており、適正な選定・設置が求められております。
 尚、SHASE-S217では水深250mm以下の阻集器には「堆積残さ流出確認検査」を行うこととされており、浅形グリ ース阻集器や小型の床置形グリース阻集器に試験が実施されております。
  Q:   算定式の「受渡当事者間の打合せによる」とは、 誰と誰のことですか。
  A:  基本的には「設計者」と「店舗オーナー」になります。
     戻る